人気急上昇!パーソナルトレーナーになるために必要な勉強とは?
健康志向も相まって、注目度がアップ
近年、様々なメディアで健康特集が企画されていることもあり、健康ブームが起こっているなど、「健康」という言葉は、一種のパワーワードとなっています。
そんななかで、注目されているのがパーソナルトレーニングです。
「パーソナルトレーニング」という言葉が注目されるようになったのは、テレビCMで見かける機会も多いRIZAPの影響が大きいかもしれませんね。
1人の会員に専属のトレーナーがついて、トレーニングなどの指導をしてもらえることもあり、高級志向を求める方からの人気が高まっています。
パーソナルトレーナーを目指す人は、年齢・性別を問わず多くなっていますが、どのような勉強をすればいいのかわからないという人も多いことでしょう。
そこで、必要な知識や勉強方法などについて、解説していきます。
パーソナルトレーナーにも種類がある
「パーソナルトレーナー」といっても、その範囲はかなり広いもの。
専門性によって求められる分野も違ってくるので、何を目指したいのかを明確にしておくといいでしょう。
ここでは、パーソナルトレーナーの専門別に、どのような方向性が考えられるかについて見ていきます。
1.ボディメイク系
ダイエット・シェイプアップ・姿勢改善の悩み解決を目指すことが仕事。
たとえば、結婚式に向けて憧れのウェディングドレスが似合う体型を目指したい、少したるんできたお腹を引き締めたいなどの目的で通う人が多いようです。
近年もっとも需要が高い分野であるとともに、目指す人も多い分野であるといえます。
その分、ライバルも多いでしょう。
2.コンディショニング・ストレングス系
ダイエットなどの悩みを解決するという点では、ボディメイクと同じ。
異なる点としては、エクササイズ(トレーニング)によって、身体的機能面を高めることを目指すという点があります。
体の弱点を根本的に解決して、さらに動きやすくするためのパーソナルトレーナーですね。
3.アスレティック系
アスレティック系のパーソナルトレーナーは、怪我をした際の応急処置、治療中~治療終了後のトレーニング・リハビリ、その後の予防が主な仕事になります。
その性質上、プロアマを問わずアスリートが多くなりやすいですが、最近は高齢者の運動指導を行っている人も増えているようです。
スポーツ(競技)はたくさんあるので、できるだけ専門(野球・柔道など)を明確にした上で活動するとわかりやすいでしょう。
実際は、もう少し細かくなりますが、ここでは大まかに3つの分野にわけてみました。
パーソナルトレーナーに求められる知識とは?
パーソナルトレーナーには、様々なジャンルがあり、何を目指すかによっても大きく変わってきます。
まずは、自分がどの方向に進んでいきたいのかを明確にすることが必要です。
必要な知識量は、分野によっても変わりますが、身につけておくべき知識(ジャンル)については、どの方向に進むにせよ変わりません。
必要な知識は、下記の5つ。
・トレーニング
・解剖学
・運動生理学
・運動力学
・栄養学
ここからは、各分野別に解説していきましょう。
トレーニング
トレーニングに関する知識は、パーソナルトレーナーである以上必須ですね。
・トレーニングの種類
・行う目的
・得られる効果
・実施上の注意点
・トレーニングのポイント
求められるものは、ダイエット・筋肉による増量などさまざま。
これらの要素を、正確にかつ目的に合わせて伝えられるようにしておくことが求められます。
解剖学
運動する時、骨と筋肉が連携して運動を生み出しています。
解剖学的知識は、それらの根拠を説明するために大切な学問です。
その他、状態を改善するための対策を伝えるという点でも、この知識が役立ちます。
運動生理学
運動生理学とは、ランニングなどの有酸素運動、筋力トレーニングなどの無酸素運動を行ったあとに起こる反応を理解するための学問です。
身体の中で、どのような物質が合成・分解されているのか、どうやってエネルギーに転換されるのかを理解しておくことが求められます。
運動力学
解剖学とも若干重なりますが、どのように筋肉を使うとより効率的に力を発揮できるのかを理解するための学問です。
この知識を身につけておくことで、アスリートがより少ない運動量で、その能力を発揮できるかの説明ができるようになります。
栄養学
栄養学とは、簡単に書くと食事に関する知識です。
ダイエットやシェイプアップを目的とするボディメイク系にしろ、体重別競技のアスリートを指導するトレーナーにしろ、求められる知識は別として、この知識が必須となります。
具体的にいえば、どの栄養素がどういう働きをするのか、どう消化されるのかという点を抑えておく必要があるでしょう。
その他、それぞれの体質によって、合う合わないがあるので、栄養学的知識だけでなく、そのストレス度合いを見極める力も求められます。
必須知識はどうやって身につける?
これを読まれている方が、体育系の大学、もしくは専門学校の学生であれば、これらの講義は学校でも行われるので、それをしっかりと聞いておけば、まず間違いなく知識が身につくでしょう。
まったく経験のない状態からこれらの知識を身につけるのであれば、関連書籍を読んだり、養成スクールに通うなどして、身につけることが求められます。
また、これらの知識は、常にアップデートされているので、最新のものを身につけておいてください。
資格は必要?
パーソナルトレーナーに関する資格には、下記のようなものがあります。
・NSCA-CPT
・NSCA-CSCS
・NESTA-PFT
・NSPA-CPT
・JATI-ATI
・JHCA-FC
これらは、それぞれの団体が認定する民間資格で、公的資格ではありません。
したがって、これらの資格がなくても、パーソナルトレーナーを名乗ることは可能です。
実際に、維持費がかかることもあって、一旦取得しても失効する人が多くいます。
ただ、上記で紹介した知識は、これらの資格試験受験にも活用できるので、取っておくにこしたことはありません。
ちなみに、研修体制の整っているジムであれば、これらの資格がなくても(未経験でも)入社できるところもありますが、まだまだ少ないのが現状です。
特に、新卒でフィットネスジムに就職を希望するのであれば、これらの資格取得はほぼ必須と考えておいてください。
パーソナルトレーナーには、人間力が求められる
ここまでは、知識に関する点を書いてきました。
知識というのは、パーソナルトレーナーを目指す上で、当たり前のこととして求められるものです。
知識は、知識でもちろん大切なのですが、もう一つ忘れてはいけない要素があります。
それは人間力。
「人間力」と書くと、やや曖昧なので、ここでは下記の2つにわけて考えてみましょう。
・魅力
・カウンセリング力
魅力
パーソナルトレーニングとは、会員ごとに専属のトレーナーがついて、1対1でトレーニングを行うことをいいます。
なので、パーソナルトレーナーとの相性は最重要項目です。
合わないトレーナーと一緒では、モチベーションの低下を招きかねません。
もちろん、不快感を持たれないような見た目、姿勢をキープすることはもちろん、「この人のようになりたい」と思わせるような体型、言葉遣いを身につけておきましょう。
特に、言葉遣いについては、フレンドリーなものを好む人もいれば、ある程度の距離感を好む人もいます。
それぞれに応じた言葉を心がけることが大切ですね。
カウンセリング
いわゆるメンタルケアが、ここに当てはまります。
ダイエットにしろ、コンディション維持のためのトレーニング・リハビリトレーニングにしろ、辛いことのほうが多いもの。
途中で挫折して、止めてしまう人もなかにはいらっしゃいます。
せっかく始めたのであれば、最後まで続けてもらいたいですよね。
そのための、モチベーションの維持を行うことも、パーソナルトレーナーの大切な仕事です。
また、これまでに培ってきた知識をうまく引き出して、それぞれに合ったプログラムづくりに活用するための技術(マーケティング)も求められます。
まとめ
パーソナルトレーナーに関連する資格には、公的資格はありません。
なので、資格はなくても名乗ることが可能です。
ただし、扱う内容はかなりハイレベルなスキルを求められます。
もし、あなたが体育系の大学・専門学校の学生であれば、しっかりと講義で知識を身につけた上で、資格取得を目指してください。
すでに社会人として働いていて、未経験の状態から目指すのであれば、必須となる知識に関する関連書籍を読んでしっかり理解するとともに、養成スクールに通ったほうがいいでしょう。
それとともに、人間的魅力を磨くことも忘れないでください。