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パーソナルトレーナーに求められること

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パーソナルトレーナーに求められること

元々はプロスポーツ選手などをサポートするために、パーソナルトレーナーという存在がいましたが、今では年齢や性別を問わず多くの一般人からも必要とされる存在です。ダイエットしたい、美しい身体になりたい、鍛えたい、健康になりたい、など様々な思いを抱いてパーソナルトレーニングを受けに来られます。
基本的にマンツーマンで指導をしていくので、パーソナルトレーナーの存在がクライアントにとって大きな影響を与えることは間違いありません。ただトレーニングの方法をレクチャーすれば良いだけなのでしょうか?実はパーソナルトレーナーに求められることはたくさんあるんです。
では、パーソナルトレーナーにはどのようなことが求められるのでしょうか。



「人の体についての知識」


パーソナルトレーニングをする目的は人それぞれ違います。スポーツのために身体を鍛えたい人や、ダイエット、ボディメイクを目的とした人、肩こりや腰痛など体の不調を改善したい人、身体機能自体を向上させたい人など様々。その目的を確認してから指導に入っていきます。
トレーニングを始める前に、まずは一人一人違う体の骨格や姿勢、筋肉の付き方、歪みなどを知ることが大切。誤った指導をしてしまうと、トレーニング中や運動中の怪我だけでなく、日常生活にも支障をきたしてしまう恐れもあるんです。
以前は体を鍛えるのは若い男性のイメージがありましたが、最近では老若男女、幅広い年齢層の方がトレーニングを受けにジムを訪れます。男性なのか、女性なのか。年齢は?体格は? 一人一人違いますよね。そのため、まずは人の体がどういう仕組みなのかを知ることが必要です。いくら教える技術があっても、知識がなければだめなんです。
具体的には骨、筋肉、神経、内臓などの構造と関係性です。どの骨がどこと繋がっているのか。
どの筋肉がどの骨を動かすのか。神経との関係性など。
こういった体についての知識をしっかりと身に付けるには、身体の機能を学ぶ「生理学」や、食品に含まれる栄養素が身体に及ぼす影響を学ぶ「栄養学」、身体の外部形態や内部構造を学ぶ「解剖学」の知識を持っていると大変役に立ちますし、パーソナルトレーナーには必要な知識です。
これらを学ぶためには、体育系や医療系の大学、専門学校に通うことがベスト。他にもスポーツ科学や健康科学を学ぶと、よりスポーツトレーナに必要な知識や技術を身につけることができますよ。



「食事についての知識」


パーソナルトレーナーの仕事内容は、主にトレーニング(運動)指導と食事指導です。食は生きていく上では欠かせないことで、身体を作るためにも絶対に欠かせません。トレーニングの効果を発揮するためにも正しい食事方法は欠かせないのです。トレーナーが専門的な栄養の知識をレクチャーしてあげると、より効果的にトレーニングが進み、最大限の結果に繋がっていきます。
食に関する情報は、テレビやネット上などに溢れていますよね。痩せるために、こんな食材が良いよ、という噂が流れると、痩せたい人はすぐにでも試してみたくなるものです。テレビでダイエットに「おから」が良いと言われれば、翌日にはスーパーの「おから」は品薄になることが多いんです。それほど人は食の情報に左右され、影響を受けています。しかし、
その情報が正確なのかどうかは分かりませんよね。そういった情報に左右され、誤った食事制限をする人も多いんです。無理な食事制限は、確かに体重が落ちることが多いので効果があった! と勘違いしてしまうのですが、リバウンドする確率も高いのが事実。また偏った食事は体調不良になったり、怪我をしやすくなったり、様々な弊害を生んでしまいます。
パーソナルトレーナーは専門的な知識を身につけ、クライアントの日々の食事の管理やアドバイスをしてあげることも重要な任務の一つ。
食事はその人の体型や年齢、性別、体脂肪率などによって必要な量や質が異なります。その人に合った食事をすることは、アスリートであればベストなパフォーマンスを引き出す糧に
もなりますし、一般の人ならば健康増進、トレーニングの効果を高めることもできますよ。
怪我、体調不良を防ぐためにも、食事選びはとても大切なんです。
パーソナルトレーナーの業界では、積極的に栄養士を採用している傾向もあります。運動指導の技術だけでなく食に関しても精通しているとことで、トレーニングと食事指導をトータル的に施せるので重宝されるのです。


カウンセリングの知識


身体を鍛えるだけなら、パーソナルトレーニングを受けなくてもジムに自分で通うことでも可能ですよね。しかし、なかなか持続せず挫折してしまった、という人も多いんです。
それは「一人」だからというのが大きいのかもしれません。身体を鍛えることは安易なことではありませんよね。
肉体的にも精神的にもキツイんです。なかなか結果が出せない状況になってしまうと、モチベーションを保つことは難しくなります。
ダイエットもそうですよね。痩せるために運動をしたり、食事制限をしたりするけれど多くの人が挫折してしまいます。ダイエットも基本的には、一人で戦うものですからね。
そんな時、支えになってくれる人がいたらどうでしょう。頑張ろう!という気持ちになりませんか?
誰かがお尻を叩いてくれると、やる気が出るものです。パーソナルトレーナーの役割
は、頑張りたい人を精神的に支えてあげることでもあるんですね。
しかし、ただむやみに頑張れと横で励ますだけではいけません。クライアントが抱える悩みを把握し、解決策を導いてあげなくてはならないので、カウンセリング力が必要となってくるのです。
スポーツ選手の精神面を支える「スポーツカウンセラー」という仕事がありますが、それは心理学に基づいて選手のメンタル面を鍛えていき、最高のパフォーマンスへと導いていく役割です。パーソナルトレーナーにも、そういったカウンセリングの力が必要で、クライアントの心の本音をしっかりと聞いてあげることが大切です。その内容から、その人に合ったトレーニングが始まるのです。


トレーナーとしてふさわしい身体


パーソナルトレーナーは自分自身の身体もきっちりと管理し、見た目も完璧であることが理想的です。トレーナーが肥満体型だったら、クライアントもこの人に任せても良いのだろうか?と心配になってしまいますよね。
パーソナルトレーナーであるからには、もちろん自分の身体について熟知し、それに見合ったトレーニングを行い、ボディバランスも美しくある
べきですね。そのためには生活習慣を整えたり、食生活にも気をつける必要があります。
自分の身体は宣伝材料だと思ってしっかりと鍛えることによって、説得力も出て来ますよ。
誰かに何かを教えるには、実際にまず自分がやってみることが大切ですね。


クライアントとの信頼関係を築くこと


トレーニングを受けに来る人は、何らかのコンプレックス的な要素を抱えていることが多いんです。例えば、身体のここの部分が太っていてコンプレックスがある、など。
コンプレックスはあまり他人には打ち明けないものですが、信頼できる人になら話しても良いかな、という気になりますよね。
トレーナーは時には厳しいことも言わなくてはならないかもしれませんが、信頼感のある人から言われる厳しい忠告なら受け入れられるはずです。
そのために、パーソナルトレーナーは信頼してもらえるような人間性が求められます。

信頼を得られるようになる3つのポイント!



●その1 相手の話をしっかりと聞く
パーソナルトレーナーはトレーニングのプロであり、知識も豊富です。しかしトレーナーだからと言って、クライアントよりも立場が上だという訳ではありません。
教える側であるのは間違いありませんが、相手の話に耳を傾けずにこちらの言いたいこと、知識を一方的に伝えるというのは良くありませんね。
相手の意見もしっかりと聞いて、ニーズを引き出す必要があります。
パーソナルトレーナーは、一対一でじっくりと話せることが大きなメリットでもあります。
クライアントは教えて欲しいこともたくさんありますが、聞いて欲しい悩みなども多くあるはず。
自分の意見を押し付けるのではなく、相手の話もたくさん聞いてあげるようにしましょう。

●その2 約束を守る
人との約束を破ってしまうと、信頼感が一気に失われてしまいます。約束を守ることは、人と付き合う中でとても大切なこと。パーソナルトレーナーとクライアントの関係は時間を重
ねるにつれ密になっていくものです。その中で頼まれることや、スケジュール管理をすることも出てきますが、適当に流してしまったり期日を守らなかったりすると、信頼感を失ってしまいます。
何度も約束を破るような人とは一緒にいたくありませんよね。トレーナーとクライアントとの間にも、しっかりと信頼関係を作ることが大切です。守れないような約束はしないようにする、止むを得ず守れそうにない時は予め連絡を入れる、などを心がけましょう。
人と付き合う上ではとても基本的なことです。


●その3 結果を出してあげる
パーソナルトレーナーとしては一番重要なことが、結果を出してあげること。せっかく二人三脚で頑張っているのになかなか結果が出せない状況になると、トレーナーを信用できなく
なってしまいます。これはどのような仕事においても同じことが言えますよね。
この人と一緒にいて、本当に結果が出せるのだろうか?という不信感を抱かれてしまうと、信頼関係も崩れてしまうのです。
パーソナルトレーニングを受ける人は、結果を出したいという強い思いを抱いてジムを訪れているんです。その期待にはしっかりと応えてあげることがトレーナーの責任でもありま
す。結果を出すために、日頃から準備を積み重ねていきましょう。


とっておくと有利な資格


パーソナルトレーナーになるには特別な国家資格、免許はありません。しかし、その業務内容には様々な専門知識が必要です。その知識を身につけるために役立つ資格があります。

● NESTA-PFT
NESTA(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会)はアメリカに拠点を置くパーソナルフィットネストレーナーの資格認定団体で、世界20ヶ国でこの資格を有したトレー
ナー、インストラクターが活躍しています。
身体に関する専門的な知識や技術、その他のトレーナーとして必要な総合的な知識や技術を学ぶことができます。初心者でもカリキュラムに沿って学べば資格を取ることができます
が、内容は難しいのでしっかりと勉強する必要があります。

●NSCA-CPT(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会)
NSCA( NATIONAL STRENGTH CONDITIONING ASSOCIATION)もアメリカに拠点を置くフィットネス系の団体で、約52ヶ国に会員がいて、世界的に見ても権威のある団体の一つと言えます。一般
のクライアントに合わせた認定資格がNSCA-CPTです。NESTA-PET同様に、信頼性の高い資格で、世界でも通用しますよ。
幅広い知識が必要で、 ポーツ障害学、スポーツ生理学などの知識も必要でかなりの勉強時間が必要となってきます。

●JATI-ATI
特定非営利活動法人日本トレーニング指導協会(JATI)によって認定されている資格。資格を取るためにはJATIに入会する必要があり、基礎の資格から特別上級の資格まであるのでステッ
プアップも可能です。
競技スポーツ分野において、アスリートの体力強化・怪我予防を目的としたトレーニング指導を行うことができますよ。
これらの資格は民間資格となりますが、フィットネスジムのパーソナルトレーナーの募集要項などには採用の必須資格だと記しているところもあります。
その他、理学療法士、はり師、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師などの国家資格を持っていると就職に有利になることもあります。
これはプロアスリートのスポーツトレーナーの多くがしている資格です。
身体の特徴を知り尽くしたプロフェッショナルですね。
メンタル面では、スポーツカウンセラー、メンタルトレーニング指導士、臨床心理士の資格があるとより質の高いトレーニングを行うことができますよ。

パーソナルトレーナーに求められることは多い!

パーソナルトレーニングのニーズが高まる中、パーソナルトレーナーになりたいという人も多くなってきました。
しかし、パーソナルトレーナーになるには、膨大で幅広い専門知識が必要であるので簡単になれる訳ではありません。
特別な資格がなくてもなれることから、独学でも勉強できるんじゃないか、と思ってしまいますが初めて学ぶ人にとっては難しい内容
が多いのが事実。
民間フィットネスクラブなどに就職してトレーナーになる場合もあれば、独立して個人的に契約を結んだり、スタジオを持ったりする場合は経営についても学ばなくてはなりません。
どのようなパーソナルトレーナーになりたいのか、というビジョンをしっかりと見据えて置くことが大切ですね。